2018年10月9日 ニッセイ・ホール セミナールーム まなび屋 講師:元開智国際大学教授:松井吉昭氏 概要:日本の暦の歴史は推古天皇10年(602年)に百済の僧が暦本を献上したことに始まる。その後859年に中国暦法、1984年渋川春海による貞享暦、明治6年にグレゴリオ暦などに変わるまで続いた。 「ひめはじめ」は暦の暦注に書かれていりもので。物事の始まりを表わしていると思われる。旧暦の正月1日・2日は必ず暦注に「ひめはじめ」がある。(暦注:暦に記載されている大安。、先勝、仏滅、などと書かれている部分のこと) 「ひめはじめ」は「比目始め」とも書き平安時代宮中で行われた食生活の行事で正月1日か2日に強飯(固飯)から姫飯(柔らかい飯)に変える時に祭祀をしたらしい。 その習わしが、鎌倉時代の武家社会に広がり、そして江戸時代ごろ庶民に広まったと言われている。 この江戸時代には、近松門左衛門の世話物「大経師昔暦」などが庶民に広く読まれ「ひめはじめ」は本来の意味を忘れ去られ「姫はじめ」から連想される俗説がひろまったと思われる事でした。